ルウ
生まれながらに超能力を持っている、不思議な少年。
国力も民の数も少ない弱小内陸部の国「イエンラズマ」に生まれ、その能力によって近隣諸国の侵攻を食い止めたために、「神の子」としてまつりあげられる。

彼の超能力とは「思念」を操る力で、他人の考えを読み取ったり、他人の思考を強制的に操作することである。また、自分の「思念」が他人の精神へ干渉することによって、その人間を廃人もしくは狂死させることもできる。
ただし、効果の強い超能力を使用した後は、ルウ自身の精神力も著しく消耗する。あまり負担の強い超能力を連続使用すれば、しばらく意識が飛んでしまう。

彼の力を恐れ人々は彼に近づこうとせず、彼もまた周りの人々が自分に対して持つ感情を察することが出来るため、他人に心を開くことはなく距離をとっている。
ひびきが現われてからは、全てを受け入れ、全てをぶつけてきてくれる彼女の純粋で無垢な性格に惹かれ、初めて他人との交わりを望むようになる。いつしか彼女への気持ちは淡い恋心に変わるが、その気持ちが強くなればなるほど、彼女の故郷を滅ぼしてしまったことを打ち明けることが出来ず、そうとも知らず無邪気になついてくるひびきを見ながら罪の意識で苦しむ。
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